菓の路 kanomichi

松屋による本店の斜め向かい。長池駅近くの元料亭ビルを研修施設とするコンバージョン。

4代目は菓子のアイデアで人をサポートしようとしている。この研修施設ではお店を出そうとしている菓子職人へのテストキッチンやポップアップショップを備えている。講座には経営面でのサポートメニューもある。

既存建物は通りに面して閉じていたので、道に対し開口を設けてテストキッチンを配置した。新メニュー開発の為にテストしながら菓子を作る様子そのものがファサードとなる。ポップアップショップは隣の空き地側にも全開できる開口部を設け駅から来る人へのファサードとなっている。テンポラリーなショップになる為、内部空間は出来るだけ特徴を持たない空間としたかった。和菓子ではない、日本の菓子作りを目指す松屋にとって相応しい空間としてモルタルのケーキ箱をイメージし、折り曲げられた紙(モルタル)の隙間にはライティングダクトを設置。デビュー前の菓子職人の世界観を各々に作ってもらいたい。

設計監理:ひとともり 長坂純明 担当:田所千絵

照明設計:BRANCH LIGHTING DESIGN

和紙:ハタノワタル

施工:嵩倉建設

CD/グラフィック:オフィスキャンプ東吉野:勝山浩二

撮影:河田弘樹